海外在住(非居住者)で日本の不動産収入がある場合、確定申告はどうなる?注意点をわかりやすく解説

海外赴任や海外移住などで日本を離れ「非居住者」となった後も、日本国内の持ち家や不動産を貸し出して家賃収入を得ている方は多いのではないでしょうか。
その場合、「海外に住んでいても日本の税務署に確定申告は必要なの?」と疑問に思いますよね。結論から言うと、日本国内で発生した不動産所得については、非居住者であっても原則として日本での確定申告が必要です。
この記事では、非居住者が日本の不動産を賃貸に出す際に、確定申告や税金面で気を付けるべき重要なポイントをわかりやすく解説します。
非居住者でも日本の不動産収入には確定申告が必要!
日本の税制では、生活の拠点が海外にある「非居住者」であっても、日本国内で生じた所得(国内源泉所得)に対しては日本の税金がかかる仕組みになっています。
そのため、日本の不動産を貸し出して得た家賃収入は課税対象となり、1年間の所得を計算して日本の税務署へ確定申告を行わなければなりません。
非居住者の不動産賃貸で気を付けるべき3つのポイント
非居住者の確定申告は、日本に住んでいる人(居住者)の申告とは異なるルールがあるため注意が必要です。特に気を付けたい3つのポイントを解説します。
1. 家賃から「20.42%」が源泉徴収されるケースがある
非居住者が日本の不動産を貸し出す場合、最も注意すべきなのが「源泉徴収(税金の天引き)」のルールです。
借りている人(賃借人)が法人の場合や、個人であっても事業用として借りている場合、借り主は家賃を支払う際に20.42%の所得税および復興特別所得税を源泉徴収し、税務署に納める義務があります。
ただし、個人が「自分や親族が住むため(居住用)」に借りている場合は、源泉徴収の必要はありません。
源泉徴収によって天引きされた税金は、確定申告を行うことで1年間の正しい税額として精算されます。もし税金を納めすぎている場合は、申告によって還付(払い戻し)を受けることができます。
2. 基礎控除の上乗せなどが使えなくなる
確定申告の際、所得から一定額を差し引いて税金の負担を軽くする「所得控除」という仕組みがあります。しかし非居住者の場合、日本に住んでいた頃には当たり前のように使えていた控除の一部に制限がかかることがあります。
具体的な注意点として、基礎控除の上乗せが使えなくなるなど、居住者時代と同じ感覚で申告しようとすると適用できない控除が存在します。税金の計算が想定と異なってしまう可能性があるため、どのような控除が適用できるのかを事前に確認しておくことが大切です。
3. 日本国内での手続きを代行する「納税管理人」が必要
海外に住んでいると、税務署からの書類の受け取りや、税金の納付手続きを直接行うことが困難です。
そのため、非居住者が日本で確定申告を行う場合は、日本国内に住んでいる親族や税理士などを「納税管理人」として選任し、あらかじめ税務署へ届け出るのが一般的です。納税管理人は、あなたに代わって確定申告書の提出や税金の納付・還付金の受け取りなどを行ってくれます。
まとめ:迷ったら専門家への相談がおすすめ
非居住者が日本の不動産を貸し出して収入を得る場合、居住者とは異なる税務上のルールが適用されます。記事の要点は以下の通りです。
- 日本国内の不動産収入は、非居住者でも日本での確定申告が必要
- 借り主(法人や事業用個人)によっては、家賃から20.42%が源泉徴収される
- 基礎控除の上乗せが使えなくなるなど、利用できる控除の制限に注意する
- 日本での申告・納付手続きを代行する「納税管理人」を立てる必要がある
海外に住みながら日本の税務手続きを正確に行うのは、手間もかかり複雑です。税金の計算や申告方法に少しでも不安がある場合は、海外居住者の税務業務に詳しい税理士などの専門家に相談し、スムーズかつ正確な申告を行うことをおすすめします。
参考資料
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