以前、タクシー代とインボイスという記事を書かせて頂きましたが、このほど国土交通省から個人タクシーに関する情報が出されました。
⑴タクシー業界の現状
タクシー事業者は、現在全国に42,187の事業者があります。そのうち35,883者(実に85%)が個人タクシー事業者です。
営業収入は、1,326億3,500万円が全体の総収入です。これを事業者数35,883者で割ると1事業者あたりの平均営業収入は、約314万円ということになります。
ということは、当然にほとんどの事業者が消費税の課税事業者ではなく免税事業者であると考えられます。
⑵個人タクシーのインボイス登録状況
全国個人タクシー事業連合会及びに日個連事業協同組合の加盟事業者の97%がインボイス登録済みかこれから登録予定であるという状況です。
⑶個人タクシーのインボイス対応
個人タクシーでは、インボイスに対応する課税事業者か免税事業者かを利用者が一目見てわかるように対応を進めています。
具体的には、ステッカーの貼り付けや表示灯の変更をすることで一目でわかる仕組みを作っていく予定です。
課税事業者では、「インボイスOK!」などと記載されたものを張り付けるほか、図1のように表示灯が高く、三ツ星が付されることになるようです。
一方免税事業者では、図2のように表示灯が低く、星がないか二ツ星などで表示されることになるようです。
図1 課税事業者 図2 免税事業者
⑷まとめ
個人タクシー業界では、インボイス導入の国の思惑通り、インボイスの登録が進んだ印象です。なおかつ登録していない免税事業者と登録している課税事業者の違いも鮮明となることで、タクシーを利用する際の業者の選別が起こるものと考えられます。