経営改善サポート保証制度は、経営サポート会議(※)や中小企業再生支援協議会等の支 援により作成した経営改善・再生計画に基づき、中小企業が経営改善・事業再生を実行するた めに必要な資金を、信用保証協会の保証付き融資で支援し、経営改善・事業再生の取組を後 押しする制度として開始されました。
(1)制度背景
コロナ禍で多くの借入を行ったものの売上が思うように回復せず、利益もなかなか出せない中小企業者にあっては、必要に応じて、早期に事業再生の取組を進める必要があります。
こうした取組みを後押しするため、経営サポート会議(※)や中小企業再生支援協議会等の支援が作成されました。再生計画等に基づき、中小企業者が事業再生を実行するために必要な資金の借入を保証する「経営改善サポート保証制度」について、据置期間を最大5年に緩和されます。その上で、信用保証料の事業者負担を大幅に引き下げる措置を2021年4月1日より開始しました。
(※)経営サポート会議:金融機関等の関係者により個別事業者の支援の方向性について意見交換する場で、信用保証協会等を事務局とした支援の枠組み
(中小企業庁HPより)
(2)制度概要
保証限度額:2億8,000万円(一般の普通・無担保保証とは別枠)
保証割合 :責任共有保証(80%保証)。
ただし100%保証およびコロナ禍のSN5号からの借換については100%保証。
保証料率 :0.2% (国による補助前は原則0.8%-1.0%)
金利 :金融機関所定
保証期間 :15年以内
据置期間 :5年以内
(3)利用の流れ
●計画策定段階
①中小企業・小規模事業者が再生支援協議会などに相談
↓
②再生計画の策定
↓
③金融機関にて、金融支援の検討
↓
④債権者間調整
↓
⑤合意成立
●計画実行段階
⑥融資・経営支援
↓
⑦経営改善サポート保証
↓
⑧報告(四半期毎)
(4)税理士等認定支援機関も対象に!
今回、経営改善サポート保証の対象となる計画として税理士等認定支援機関によるサポートを得て作成した再生計画が加えられることになりました。
12月10日締め切りのパブコメを経て、関係する産業競争力強化法施行規則の改正省令が同月27日に公布される予定です。
(5)まとめ
今回の改正により、早い段階で再生計画を策定することで、より機動的に保証付きの融資が受けられます。このことで、事業の再生を図ることが出来ると期待されます。
弊社でも再生計画のお手伝いをさせて頂いております。
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