コロナ禍が明け、間もなく1年となります。
コロナの前後で企業を取り巻く環境は大きく変化しました。
これまで通りの考え方で事業をしていて大丈夫なのでしょうか?
今回は、事業の展開についての考え方をお話しします。
⑴アンゾフのマトリックス
企業戦略を計画するためのフレームワークで縦軸に商品、横軸に市場を取り、4つの象限に分けてそれぞれの戦略を考えるものです。
①市場浸透 ②新商品開発 ③新市場開拓 ④多角化戦略
の4つがあります。
⑵市場浸透
既存の商品・サービスを既存の市場にさらに売り込むために、自社商品・サービスをさらに深堀りし、違った形で提供することを検討します。
事例:マクドナルド
マクドナルドは市場浸透戦略を用いて、すでに存在する市場(ファストフード市場)内でのシェアを増やすことに注力しています。例えば、価格促進活動、営業時間の延長、朝食メニューの拡充などにより、既存の顧客からの購買頻度を増やし、競合他社と比べて優位に立とうとしています。
⑶新商品開発
既存の市場に対して、新たな商品・サービスを開発して売り込んでいく戦略です。
商品・サービスの開発力が要求されます。
事例:アップル
アップルは製品開発戦略を通じて、新しい製品や技術を既存の市場に提供することで成長を図っています。例えば、iPhone、iPad、Apple Watchなど、革新的な製品を次々と市場に投入し、既存の顧客基盤を活用しながら新しい製品カテゴリーを創出しています。
⑷新市場開拓
既存の商品・サービスを新たな市場に売り込んでいく戦略です。
新市場への営業力が要求されます。
事例:スターバックス
スターバックスは市場開発戦略を用いて、新しい地域や国に進出し、新しい市場を開拓しています。これには、異文化への適応や現地の味の好みに合わせた商品の開発が含まれます。スターバックスは、アジアやヨーロッパなど、世界中で店舗を増やしており、地域ごとに特化したメニューを提供しています。
⑸多角化戦略
新商品・サービスを新市場へ売り込んでいく非常にハードルの高い戦略です。
中小企業にとっては、取るべき戦略ではないと言えます。
事例:アマゾン
アマゾンは多角化戦略の一環として、元々はオンライン書籍販売からスタートしましたが、今では電子商取引、クラウドコンピューティング(Amazon Web Services)、音声認識デバイス(Amazon Echo)、さらには食料品店(Amazon Go)まで幅広い業種に進出しています。これにより、新しい市場と製品の両方に進出しています。
⑹まとめ
中小企業が取るべき戦略は、新商品開発戦略か新市場開拓を模索していっていただきたいと思います。