今回は「人時生産性」についてお話していこうと思います!
聞いたことがある方もない方もいらっしゃると思います。
詳しく解説しましょう!
人時生産性とは?
人時生産性という考え方をご存知でしょうか?
人時生産性とは、1時間あたりの一人あたりの生産性(粗利額)を示す指標です。
算式で示すと以下のようになります。
人時生産性=年間粗利額÷総労働時間
では、この人時生産性が、どれぐらいあればよいのでしょうか?
人時生産性の目標ライン
目標とすべきは、5,000円です。
なんだ!それぐらい!? と思わないでください。
実際に計算してみると、5,000円が結構高い水準であることがわかります。
なぜ5,000円なのか?
週40時間労働✖️50週間=2,000時間が平均的な年間労働時間です。
5,000円✖️2,000時間=1,000万円
労働分配率(粗利に占める人件費率)を50%とすると
1,000万円✖️50%=500万円
これは、社会保険や通勤交通費を含んでいますので、
純粋な年収にすると、大体400万円ぐらいになります。
つまり、1,000万円の一人あたりの粗利額があって、ようやく年収400万円の給与が支払えるわけです。
上場企業では、平均2,000万円以上の一人あたり粗利があると言われています。
労働分配率を40%としても年収にすると、700万円ぐらいになります。
いくらやりがいなどを強調しても、年収で2倍近い格差があると人は年収の高い方へ流れてしまいます。
われわれ中小企業も、人材を確保するためにも人時生産性を高めていく必要があります。
人時生産性を高めるには
では、どうすれば人時生産性を高めることが出来るのでしょうか?
先ほどの算式をご覧ください。
粗利額÷総労働時間ですので、
粗利額を増やすか総労働時間を減らす必要があります。
あらゆる原材料費や燃料費などが値上がりしている中で、適正な売価で販売出来ているかどうかが課題になります。
適正な売価設定
①原価を明確にする
②適正利益を反映し、売価設定する
③B to Bの場合は、上記をベースに交渉に臨む
・特定顧客への依存度を下げる
・商品力を高める
・顧客の意思決定者とのコミュニケーションを取っ
ておく
工数削減
①工程別人数の最適化
②時間帯別人数の最適化
③月別・季節別人数の最適化
④作業改善による人数の最適化
まとめ
いかがでしたでしょうか?
自社の業務の工程を見直し、無駄な工数の削減を図るとともに、自社の商品・サービスをより付加価値の高いものへとシフトしていくことが必要となります。
自社に合った目標を立て、取り組んでみてはいかがでしょうか!