さて今回は!
2022年度の税制改正で目玉とされている所得拡大税制について、その懸念される影響を見ていきたいと思います!
一体何が挙げられているのでしょうか?
早速見ていきましょう!
所得拡大税制の概要
- 雇用者給与等支給額前年対比1.5%以上増加・・・支給額増加額✖️15%の税額控除
- 前年対比2.5%以上増加・・・増加額✖️30%(一定の要件を満たす場合は、40%)の税額控除
これに対して、大企業は、3%以上の増加が要件(上乗せの場合は、4%)の増加率が求められています。
うちは、該当しそうだからラッキーと思われる経営者も、うちはそんなに賃上げ出来ないから関係ないと思われる経営者もそれぞれいらっしゃると思います。
しかし、すべての中小企業に実は大きく影響してきます。
経団連加盟企業を中心に大手企業は、政府の意向を受けて賃上げを表明しています。
最低限上記の水準はクリアしてくるものと思われます。
このことが何を意味するか⁉︎
そう大手企業と中小企業の賃金格差がますます拡大することにつながるのです。
人を採用したいときに、大企業と給与を比べられると採用が難しいケースが出てきます。
大企業と待遇面で比べられると中小企業は、ますます採用が難しくなることが予想されます。
そんなことを言っても経営が厳しいから給与を上げるのは難しいと思われる経営者もいらっしゃるでしょう。
その時に考えて頂きたいのが、人時生産性(にんじせいさんせい)という考え方です。
人時生産性は、1時間あたりの一人当たり粗利額です。
人時生産性=粗利額÷総労働時間
算式からわかるように、人時生産性を高めるためには、粗利額を上げるか総労働時間を減らすかということになります。
つまり、投入する労働時間(工数)を減らしつつ、粗利額を上げていくことが必要になります。
社内の業務と工数を把握し、効率化を図れないかを検討することが重要です。
それと並行して、より付加価値の高い(粗利額の大きい)仕事を全社的に創り出していくことを考えていきましょう。
人件費を抑えることが目的ではなく、無駄な業務を見直し、より付加価値の高い仕事にシフトしていくことが目的となります。
付加価値の高い仕事が増えることで、一人当たりの給与を引き上げることも可能となってきます。
まとめ
いかがでしたか?
「生産性」という言葉をよく見聞きする昨今。
ITツールなどの導入によって生産性が向上した事例が、ネットや本などで多々紹介されています。
ただ、ツールの導入には費用が掛かってくるのが懸念されます。
そのためにも、まずは自社の人時生産性を把握するところから始めてみましょう!