こんにちは!
今回は「脱税」についてのお話です。
テレビドラマ「半沢直樹」でも登場した脱税。
実際にニュースでも耳にしたことがある方は多いと思います。
「脱税がダメなのはわかってるけど、脱税したらどうなっちゃうの?」
脱税をすると犯罪なのは知っているけれど、その後どのような罰則があるかについてを知っている方は少ないのではないでしょうか?
「税金を払わない」とどのようなことが起こるのか、「鬼滅の刃」制作会社、「ユーフォ―テーブル」を例に確認していきましょう!
「鬼滅の刃」制作会社の脱税事件
法人税と消費税計約1億3700万円を免れたとして、法人税法違反などの罪で、人気アニメ「鬼滅の刃」などの制作会社「ユーフォーテーブル」の社長を在宅起訴し、法人としての同社を起訴した。
起訴状によると、売上高の一部を除外するなどして、2015、17、18年の各8月期に所得を圧縮して法人税計約1億900万円を脱税。課税売り上げの一部を除外するなどして、14年9月~18年8月に、消費税約2800万円を免れたとしている。
(日経新聞電子版より抜粋)
様々なニュースにもなっている「ユーフォ―テーブル」の脱税事件。
脱税したらどれくらいの税金を支払うことになるのかを確認していきたいと思います。
脱税時に支払う税金
重加算税
今回のケースは、売上の一部を除外していたとありますから、つまり売上の一部を意図的に隠していたものと思われます。
税務調査で否認された内容が仮装隠蔽であるなど悪質だった場合には、重加算税が発生します。
重加算税は、次のように計算されます。
①重加算税(過少申告加算税に代えて課されるもの)・・・35%
②重加算税(無申告加算税に代えて課されるもの)・・・・40%
今回のケースは、35%
つまり、1億3700万円の35%=4795万円
の重加算税が課税されます。
延滞税
加えて、延滞税(申告期限からの金利分)が課税されます。
延滞税の計算は、以下の通りです。
申告期限から2ヶ月間・・・本税額✖︎2.5%
申告期限から2ヶ月経過後・・本税額✖︎8.8%
各年度の修正税額が均等だと仮定し、2021年6月末に納付したものとします。
各年度約3,600万円の法人税と約900万円の消費税の合計4,500万円の申告が漏れていたことになります。
これを年度別に見ると、
2015年分
4,500万円✖︎2.5%✖︎2/12=19万円
4,500万円✖︎8.8%✖︎66/12=2,178万円
2017年分
4,500万円✖︎2.5%✖︎2/12=19万円
4,500万円✖︎8.8%✖︎42/12=1,386万円
2018年分
4,500万円✖︎2.5%✖︎2/12=19万円
4,500万円✖︎8.8%✖︎30/12=990万円
これらを合計すると4,611万円
当初の2倍の税金
重加算税と延滞税合わせると、9,406万円
本税との合計は、2億3106万円となります。
当初の税額の2倍近い金額をトータルで支払うことになります。
さらに今回は、起訴されていますので、ほぼ有罪となります。前科がつきます。
まとめ
このように、脱税してお金を浮かしたつもりでも、後で手痛いしっぺ返しが待っています。
経済的にも結局マイナスですし、社会的なダメージは図り知れません。
「ただ税金を払わなかっただけ」では済まされません!
税金を基に公共事業や社会福祉が行われています。
より安心して暮らせる社会を創っていくためにも、適正な申告を心がけましょう!