国税庁の新システム「KSK2」とは?今後の税務調査はどう変わるのか分かりやすく解説
「国税庁が『KSK2』という新しいシステムを導入するらしい」「税務調査が厳しくなるって本当?」といった疑問や不安をお持ちではないでしょうか。
結論から言うと、国税庁の次期システムである「KSK2」が導入されると、AI(人工知能)やビッグデータがフル活用され、税務調査はより高度でピンポイントなものになると言われています。
この記事では、専門知識がない方にも分かりやすく、KSK2の仕組みと今後の税務調査に与える影響について解説します。
そもそも国税庁の「KSKシステム」とは?
「KSK」とは、国税総合管理(Kokuzei Sougou Kanri)の頭文字をとったものです。全国に約500ある税務署と国税局をネットワークで結び、納税者の申告内容や納税履歴、企業間の取引データなどを一元的に管理している巨大なコンピューターシステムです。
現在でも、税務署はこのKSKシステムに蓄積されたデータを分析して、「どの会社(個人)に税務調査に入るべきか」を決定しています。
次期システム「KSK2」で何が変わる?
国税庁は現在、このKSKシステムを全面的に刷新し、次期システム(通称:KSK2)への移行を進めています。一般的には2026年(令和8年)度頃の稼働を目指していると言われています。
KSK2へのアップデートにおける最大のポイントは、「AIとビッグデータの本格的な活用」です。クラウド化が進むことで、これまで以上に膨大なデータを高速で処理できるようになり、外部データとの連携もさらに強化されると考えられています。
KSK2の導入で税務調査はどう変わる?3つのポイント
では、この新しいシステムによって、実際の税務調査はどのように変わるのでしょうか。主に以下の3つの変化が予想されています。
1. AIによる調査対象の自動抽出
これまでは、税務署の担当者が経験やノウハウを頼りに不自然な申告を見つけ出す側面もありました。しかしKSK2では、過去の膨大な税務調査データから「申告漏れや不正が行われやすいパターン」をAIが学習します。これにより、調査すべき対象者がAIによって自動的かつ高精度にリストアップされるようになると言われています。
2. 無申告やネットビジネスの把握が容易に
マイナンバーとの連携強化や、プラットフォーム企業(インターネット通販サイトやシェアリングエコノミーの運営会社など)からの情報提供がスムーズに処理されるようになります。
これにより、暗号資産(仮想通貨)の利益やネットビジネスでの収入など、「申告しなくてもバレないだろう」と思われがちな無申告のケースが、より簡単に見つけ出される可能性が高まります。
3. 調査の効率化(ピンポイントでの指摘)
税務調査官が実際に会社や自宅にやってくる段階で、すでにAIのデータ分析によって「どの経費の動きが不自然か」「どの売上が漏れている可能性が高いか」が特定されている状態になります。そのため、従来のような手探りの調査ではなく、最初から怪しい部分をピンポイントで突かれる鋭い調査になると考えられます。
まとめ:私たちが取るべき対策は?
KSK2の導入は、国税庁のデジタル化(DX)の象徴とも言えます。AIの監視の目によって、不正や申告漏れを見逃さない仕組みがより一層強化されます。
私たちが取るべき対策は、特別なことではありません。
日頃から領収書や請求書を正しく保存し、正確な記帳を行って、適正な申告をすることが唯一にして最大の対策となります。
インボイス制度や電子帳簿保存法など、税務のルールも複雑化しています。もし経理処理や税務申告に不安がある場合は、早めに税理士などの専門家に相談し、正しい処理ができているか確認してもらうことをおすすめします。